バーチャル劇場見学。いろいろな劇場・ホールの舞台機構の映像を集めてみた

公共・民間の劇場・ホール施設では、Youtube動画で劇場内を紹介している動画が増えています。コロナ禍の影響によって劇場が閉鎖された影響もありバックステージツアー動画を作成しているところもあります。

そこで、YoutubeやTwitterで見つけたいろいろな劇場やホールの公式チャンネルで舞台機構を紹介している映像を紹介していきます。

まなみーる岩見沢市民会館(北海道岩見沢市)

岩見沢市は北海道の中心部にある市です。まなみーる岩見沢市民会館は、客席数1,165名の大ホールの他に、中ホール、音楽室、多目的室、練習室など様々な施設を兼ね備えた市民会館です。

ご紹介する動画は、反響板を設置する様子を撮影した動画です。おそらく、施設見学などでホールスタッフが説明しているのでしょう。

岩見沢市民会館・文化センター

札幌市民ホール(北海道札幌市)

札幌市民ホール(カナモトホール)は、札幌駅から徒歩15分のところにある地上4階建てのホールです。大ホールの他に、大・中・小の会議室があります。

紹介する動画は、照明などの吊物設備の昇降を撮影したものです。舞台機構や吊物設備にカメラを取り付けて昇降中の様子を撮影した場面もあります。

なお、同ホールはネーミングライツを取り入れており、タイトルにわくわくホリデーホールとありますが、現在はカナモトホールに変更されています。

札幌市民ホール

置賜文化ホール(山形県米沢市)

山形県米沢市にある置賜文化ホールは、クラシックコンサート、演劇や舞踊、能楽に適した設備を持っているホールです。能舞台を上演するときは、普段はロビーに展示している能舞台をホール内へ移動させます。能舞台は空気浮上式になっており、床からわずかに浮いた状態で移動します。

今回ご紹介する動画は、その能舞台が動く様子を撮影したものです。

能舞台は大きく開閉する舞台袖から搬入出します。非常にゆっくりとした速度で、ケーブルの介錯が必要になります。90度に回転した状態で舞台袖に搬入するときには、普段袖にある所作台や照明のスタンドなどを一旦ロビーに移動させる必要があります。

舞台へ移動した能舞台は舞台前面で固定したあと、舞台迫りを下降させます。能舞台の側面にも客席が設置されています。

置賜文化ホール

やまぎん県民ホール(山形県山形市)

やまぎん県民ホールは、2020年3月に山形駅前にオープンしたばかりの新しいホールです。駅近にも関わらず、2,001席と東北地方屈指の客席数を誇ります。ロビーから客席、反響板まで館内の至るところには木材が使われており、温かみを感じる内装になっています。

こちらはオーケストラピットを設営する様子を紹介する動画です。普段は客席になっている前4列がオーケストラピットとなるため、客席を外して奈落の倉庫に収納し、客席との仕切りになる板を設置します。

こちらは緞帳が昇降する様子を撮影した動画です。山形の県の花に制定されている紅花があしらわれた、とても美しい緞帳です。

こちらは反響板の設置と撤収の様子を撮影した動画です。木目の正反と側板が美しい木目調になっています。

やまぎん県民ホール

登米祝祭劇場(宮城県登米市)

登米祝祭劇場は、オーストリアのサルツブルグにあるサルツブルグ祝祭劇場を模して作られた劇場です。客席数894席の大ホール、250名程度の小ホールの他に、収容人数1,500名の野外劇場を有しています。大ホールはシューボックス型で、舞台奥はガラス張りになっていて幕を上げると外の景色を一望することができます。

こちらの動画は、大ホールの紹介動画です。同ホールキャラクターのケコ美と、キザな箱馬がホールを紹介しています。

登米祝祭劇場

文京シビックホール(東京都文京区)

文京シビックホールは、東京ドームのすぐ近くにある2000年にオープンしたホールです。文京シビックセンター内にあり、大ホール、小ホール、練習室エリア、会議室エリアを有しています。大ホールは反響板が花道反射板とホール客席側面が一体化し、まるでボックス状の音楽ホールのような音響特性を備えています。

こちらの動画は、反響板とオーケストラピットの設置と迫りや緞帳などの舞台機構について紹介しています。

こちらは、大ホールの舞台照明設備。フロントサイドやシーリング、ピンルーム、調光室、音響室の内部をみることができます。

公益財団法人文京アカデミー

日本橋三井ホール(東京都中央区)

2010年にオープンした民間のイベントホールです。ビルの4階から6階まですべて貸し切りにできます。収納客席と平土間になっているので、コンサートからレセプションパーティまで様々なイベントを開催することができるホールです。

こちらは、無音でただ淡々と字幕でホール内を紹介する映像ですが、どういった設備があるのかをうかがい知ることができます。

日本橋三井ホール

観世能楽堂

観世能楽堂は一般社団法人観世会(観世流)が運営する能楽専門の舞台施設です。1972年に渋谷区松濤に建設されましたが、老朽化に伴い閉館。2017年にGINZA SIXの地下に移転オープンしました。

こちらの動画では、能舞台についてだけでなく能全体についても紹介しています。

KANZE.net Official WebSITE

THE GRAND HALL(東京都品川区)

品川駅から徒歩5分の場所に位置するイベントホールです。収納客席と昇降ステージのため、完全な平土間にすることも可能です。会議などにも使われるため、同時通訳設備や映像設備も整っています。

THE GRAND HALL

日本工学院(東京都大田区)

こちらは、34学科104専門コースを設置する総合専門学校です。蒲田、八王子、北海道にそれぞれキャンパスがあり、広大な敷地内に有数の施設を備えています。

こちらは、蒲田キャンパス内にあるアリーナの紹介映像です。スポーツができるアリーナの状態から、式典などに対応できる舞台に変化する機構を紹介しています。

新都市ホール(横浜市西区)

新都市ホールは、横浜駅に直結していて、そごう横浜店の9階にあります。フロアはパンチカーペット張り、客席は収納客席と平土間になっています。舞台はありませんが、最新の音響・映像設備が完備されていて、ホール全面にある格子状の照明設備が昇降するため、イベントからレセプションパーティまで様々なイベントに対応できるホールです。

こちらは、音楽と映像でホールの紹介をしている映像です。音が少し大きめです。

新都市ホール

神奈川県民ホール(横浜市中区)

横浜港を望む場所に位置する県内屈指の大規模ホールです。大ホールは2,493名を収納でき、迫りやオーケストラピットや自走式反響板を備えています。小ホールはパイプオルガンを備えるオープンステージ形式になっています。

こちらは改修前の古い舞台操作盤で同時に数本のバトンを昇降操作するときの様子を撮影した動画です。二人のスタッフが息を合わせて操作をしています。

こちらは、小ホールのパイプオルガンの紹介動画です。期間限定なので、見れるのは今だけです。

神奈川県民ホール

戸塚区民文化センターさくらプラザ(横浜市戸塚区)

戸塚区民文化センターさくらプラザは、音楽に適した環境になっていて、反響板を設置した状態でも開口部が広いため圧迫感を感じない作りになっています。ホールは一つしかありませんが、練習室やリハーサル室などが充実しています。

こちらは、反響板を設置する工程を撮影したものです。16倍速になっているのであっという間に組み上がります。

KAAT神奈川芸術劇場(横浜市中区)

NHK横浜放送局の入っているビルにある芸術劇場です。頭文字を取ってKAAT(カート)と呼ばれています。

演劇、ミュージカル、ダンスなどに適した最大約1,200席の大ホール、座席数約220席の小劇場として、リハーサルスタジオとしても利用できる大スタジオ、稽古場として利用できる中・小スタジオなどを備えていて、神奈川の芸術文化を担うホールとして利用されています。

こちらは、大ホールの紹介映像です。ロビーや客席、調整室などを一通り見ることができます。

こちらは、稽古場です。かなり充実した設備になっています。

こちらは、舞台裏の紹介です。舞台スタッフも登場します。

神奈川芸術劇場

相模原女子大学グリーンホール(神奈川県相模原市)

相模女子大学グリーンホールはネーミングライツを取り入れていて、相模原女子大学のホールではなく、正式名称は相模原市文化会館です。最寄りの小田急線相模大野駅からアーケードが続いているため、濡れずにたどり着くことができます。大ホールと多目的ホールがあり、大ホールは最大で1,790名を収容することができます。

こちらは、反響板の設置を撮影した動画です。側板の三角形がいいアクセントになっています。

こちらは、オーケストラピットの設置を撮影した動画です。オーケストラピットの設営には人手と手間がかかるのです。

相模女子大学グリーンホール

御殿場市民会館(静岡県御殿場市)

御殿場駅から15分のところにあり、大ホールと小ホール、会議室を有する施設です。

こちらは、舞台スタッフの方が撮影したバックステージツアーの映像です。主に舞台設備と照明設備の説明をしています。

こちらは、舞台照明の説明動画です。ホール機材を使って照明とはどういうものかについて説明をしています。

御殿場市民会館

上田市交流文化芸術センター・サントミューゼ(長野県上田市)

平成26年にオープンしたばかりの施設です。多種多様なイベントに対応するため、大小ホール、スタジオを持ち合わせています。敷地内には美術館や芝生広場も併設しており、市民の文化交流の拠点となっています。

「サントミューゼ特別企画 ~舞台の裏側をご紹介します~」の第1回目「音響反射板」。音響反射板の設置風景を紹介する映像です。非常に美しい木目調の反射板ですが、設置には約60分かかります。

第2回目は「オーケストラピット」。舞台に近い5列目までの座席を奈落に格納するのですが、なんと床板ごと収納が可能です。見た目は自動に見えますが、実は手動です。

続いて、第3回「美術バトン」細かいデータを打ち込むことができるため、華麗なバトンの舞が見られます。

第4回は「舞台の裏側探検」舞台上部にあるすのこ、舞台下にある奈落を見ることができます。

第5回は「音響」音響設備の説明です。後半には液晶モニターとブラウン管モニターの映像のずれの検証もあります。

第6回「照明」照明設備と調光卓、センターピンの操作が見られます。

東建ホール・丸の内(名古屋市中区)

各種会議やセミナー、映画上映会や試写会、コンサート、演劇、展示会など様々なイベントに対応する多目的ホールです。客席数は428席で、劇場形式・平土間形式など、用途に合わせてアレンジが可能です。
音響・映像設備は、5.1chサラウンドシステム、昇降式巨大スクリーンなどのマルチメディアシステムを完備しています。

こちらはホール紹介映像です。様々な形式の使用例が紹介されています。

東建ホール・丸の内

青少年文化センター アートピア(名古屋市中区)

客席数724席の中規模ホールの他に、リハーサル室、練習室、各種の設備を備えたスタジオや編集室、ビデオルームなどがある充実したホールです。アートピアセンターという特色のあるデザインのビル内にあり、ロフトなどの商業施設が隣接しています。

こちらは、オケ太郎というコントラバスの姿をしたキャラクターが舞台スタッフのおにいさんとともに迫りと奈落を見学する様子を撮影した動画です。

こちらは、反響板の設営風景とオーケストラピットの紹介です。

滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(滋賀県大津市)

4面舞台を備えた大ホール、演劇向けの中ホール、室内楽向けの小ホールを有すおり、あらゆるジャンルや規模に対応する設備を備えているホールです。オペラ劇場としても国内外から高い評価を受けており、設備だけでなく優れたスタッフも揃っている日本屈指の芸術劇場です。

こちらは、大ホールの紹介映像です。後半の方に舞台設備を動かしている場面が出てきます。

びわ湖ホール

京都コンサートホール(京都市左京区)

1995年に建てられた音楽ホールです。日本唯一の自治体直営オーケストラ、京都市交響楽団の本拠地になっています。1,833席の大ホールと室内楽演奏に適した510席の小ホールを備えています。館長は指揮者の広上淳一氏です。

こちらは、ホールの紹介ビデオです。主に客席とパイプオルガンの説明ですが、途中で半円状の合唱やオケに適した形状の迫りが登場します。

京都コンサートホール

南座

歌舞伎座、大阪松竹座、新橋演舞場と同じく歴史が深い劇場で、松竹が運営をしています。2018年11月に耐震補強改修工事を終えて新開場しました。

こちらは、舞台をフラット化するための機構で作業している様子を紹介しています。

南座

住友生命いずみホール(大阪市中央区)

大阪市にあるクラシック音楽専用ホールです。住友生命保険相互会社60周年記念事業の一環で1990年に開館しました。「いずみシンフォニエッタ大阪」という専属オーケストラを持っています。音響照明設備一式の他、楽器もホールで所有しています。

こちらはホール紹介映像です。画質が荒く設備の説明はありませんが、パイプオルガン、フルコンサートのピアノをヤマハ、スタインウェイ、ベーゼンドルファーの3種4台とチェンバロを所有していて、格式の高さを感じます。

住友生命いずみホール

大阪国際会議場(大阪市北区)

大阪府立の国際会議場で、グランキューブ大阪という愛称で呼ばれています。地上13階、地下3階のビルで構成されていて、最大2,754人の収容のメインホールの他、イベントホールや大小様々な会議室が備わっています。

こちらは、メインホールの紹介映像です。8カ国語同時通訳システムが備わっているのはさすが国際会議場というだけあります。

大阪国際会議場

八尾市文化会館プリズムホール(大阪府八尾市)

八尾市文化会館はプリズムホールという愛称で親しまれ、大阪フィルハーモニー交響楽団の拠点になっているホールです。老朽化に伴い、1年間の改修期間を経て2022年にリニューアルオープンしました。

こちらは2020年に開催されたバックステージツアーの様子です。ホール各所を事細かに紹介しています。

また、こちらの動画ではめったに見ることのできない改修中の様子を紹介しています。

八尾市文化会館プリズムホール

三原市芸術文化センターポポロ(広島県三原市)

2007年にオープンしたホールで、ポポロという愛称が付けられています。公園に隣接していて、建物は建築家による個性的なデザインになっています。ホールは客席数1,209席のシューボックス型で、音響効果に優れたデザインになっています。全面ガラス張りで白を基調としたホワイエ、照明・音響設備が備わった、木の質感あふれるリハーサル室も完備しています。

毎年5月に開催されていたバックステージツアーが延期になったため、今年はオンラインバックツアーとして何回かに分けて映像で設備紹介をしています。数が多いので、舞台設備に絞ってご紹介します。案内役は、「やっさだるマン」です。

こちらはバックステージPart1。音響反射板の設置について紹介しています。

Part2 舞台機構とピアノ編

Part4 オーケストラピット編

Part5 音響編(1)

Part6 照明編(1)

Part7 音響編(2)

Part10 三点吊りマイク編

三原市芸術文化センター

IYO夢みらい館(愛媛県伊予市)

2020年4月にオープンしたばかりのホールです。図書館と地域交流館、ホールの複合施設になっています。

こちらは、音響照明スタッフの仕事を紹介しています。プレオープン中に運用検証した際の動画です。

こちらは、反響板から幕仕様への転換を撮影したものです。

IYO夢みらい館

北九州芸術劇場(北九州市小倉北区)

2003年にオープンした九州唯一の芸術劇場です。温かな木の雰囲気に囲まれ、曲線的な客席空間が美しい1,269席の大ホール、ダークブルーを基調とし、客席と舞台の距離が近く演劇に適した700席の中ホール、座席が収納できる平土間型の小ホールを有しています。

こちらは、バックステージツアーの様子を撮影した動画です。

こちらは、エレベーターからホール客席までを撮影した動画。ちょっとした作品になっていて、大ホールで観劇したことのある人にはたまらない動画です。

北九州芸術劇場

博多座(福岡市博多区)

福岡にある九州最大の演劇専用劇場です。歌舞伎や商業演劇、ミュージカルまで数々の作品が上演されています。

Twitterでは3月から舞台スタッフによるWebバックステージツアー動画が投稿されています。

こちらは吊り物の紹介動画。

Vol.2 廻り盆と迫り

vol.3 実際に迫りに乗ってトップスター目線を味わえる動画。

vol.4 オーケストラピットをつくる動画。

vol.5 背景パネルのつくりかた。

博多座

福岡市民会館

福岡市民会館は1963年に開館したホールで、大ホールと小ホールの2つのホールで様々な催しが開催されています。一般社団法人日本音響家協会による『音響家が選ぶ優良ホール100選』にも選定されました。

設備の老朽化に伴い、現在は隣接する須崎公園とともに福岡市文化創造拠点として新施設が建設されています。

こちらの動画では、前半後半に分けて紹介しています。

福岡市民会館

鹿児島市民文化ホール(鹿児島県鹿児島市)

鹿児島市民文化ホールは、ネーミングライツにより令和2年4月1日から【川商ホール】の愛称になりました。第一ホールは1,990名収容できる大ホールに当たるホールで、第2ホールは952席の中ホール相当で演劇に向いているホールです。他に、プロセニアム形式の市民ホール、練習室、会議室などがあります。

こちらは、反響板を組んでからピアノを設置するまでの様子を撮影した動画です。

続いて、下手花道から反響板を組んでいる様子を撮影した動画です。

続いて、迫りが昇降する様子を撮影した動画です。かわいい着ぐるみのキャラクターが登場します。

鹿児島市民文化ホール(川商ホール)

都城市総合文化ホールは、ホールの屋根を霧島の山並みを連想させる緩やかな曲線を描き、創作練習棟はこの地の伝統産品である「和弓」の伸びやかな曲線を取り入れたデザインになっています。

都城市総合文化ホール

今回は、反響板とオーケストラピットを設置する様子を撮影した動画をご紹介します。

都城市総合文化ホール

臺中國家歌劇院(台中市西屯区

日本を飛び出して今度は台湾のホールの紹介。臺中國家歌劇院は、西屯区再開発エリアに建設された大型公共コンサートホールです。日本の建築家、伊東 豊雄が設計をしています。

こちらは舞台設備を紹介している動画です。

衛武営国家芸術文化中心(高雄市鳳山区

台湾の衛武営国家芸術文化センターです。舞台芸術大型コンサートホールが入っていて、その規模は臺中國家歌劇院いで3つ目となる台湾南部では初の国立ホールです。オランダの建築家がデザインをしています。

こちらの映像では、おそらく反響を調整するためだと思うのですが、天井の不思議な形の天反が降りてきます。

締めくくり

もともとアップされていた動画も含めると、30近い施設が舞台設備の紹介動画をアップしていました。劇場に入る機会が減ってしまった今、劇場やホールの紹介動画を観るだけでワクワクしてきます。

みなさんも、動画でバーチャルバックステージツアーを楽しんでみてください。

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