LED照明の進化について知るべく、展示会に行ってきました。昨年も同じような展示会があり、"Junmp to thenext"という名前で開催されていましたが、今回はタイトルが"LED NEXT STAGE"に変わっていました。去年と比べて、LEDはどのように進化したのか、探ってみようと思います。
前回の記事:暮らしの中の照明設備(この日は撮影していいのかわからなかったので一切画像を撮っていません)
前回は、広いエントランスでセミナーが開催されていましたが、今回はありません。さらに、LEDNEXT STAGEの一角に未来提案EXPOが開催されていて、規模が小さくなっていました。その中で、くらげが気になったものだけピックアップします。
パイフォトニクス
昨年も気になった、ホロライト。
ホロライトは、LED光源と大型光学素子を用いて角・丸・直線・曲線等の光パターンを形成するLED照明です。小型軽量なキューブ型筐体から太陽光線と同程度の擬似平行光を発生できるLED照明装置です。LED光源を用いており、低い消費電力と高い安全性を持ち、製品寿命も長いために維持管理費を抑えることができます。
ホロライトから発する照明光は高い指向特性を持ち、必要な領域のみを照明することができます。キューブ型筐体であるため、隙間なく複数のホロライトを接続することが可能であり、用途に応じて任意の形態を構成できます。
(パイフォトニクスHPより抜粋)
ホロライト・レインボウ
きれいな虹を出すことができます。光源を近づけると、ろうそく状の形にすることもできます。
舞台でも使いたいところですが、残念ながらDMX未対応器具です。(2016/03/28訂正・DMX対応機種です)
ホロライト・ライン
その名の通り、ラインを出すライトです。こちらもいろいろな用途で使えそうですが、DMX未対応です。
(2016/03/28訂正・DMX対応機種です)
ホロライト・カク
きれいなサーチ状の光を出しているのは、真四角な光を映し出す器具です。カッターライトで切るよりもきれいな四角を出すことができます。舞台での演出照明でも使われているそうです。ドット状の明かりを作ったり、ドットのラインを出すのに使えそうです。こちらは、DMXに対応しています。
東芝
LEDシアター用ダウンライト 6000シリーズ
こちらの製品は、ホールや劇場用の客電用ダウンライトです。
2011年の震災で一気に省エネブームになったとき、舞台照明の電力消費がやり玉に上がったホールは少なくないと思います。ここで一気にLED化が進んだものの、安定したなめらかな調光を実現するにはまだ不安がありました。
この製品は、消灯状態からの立ち上がりや暗転がスムーズで調光時のちらつきやフリッカーがありません。待ちに待った製品だと思います。
LEDスポットライト FORTEX
だいぶ、光源はハロゲンに近づいてきたように思います。ただ、重さは平凸1Kwで12.2kg、フレネルで10.6kg。Juniorというコンパクトタイプでも、平凸が8.6kg、フレネルは7.9kgです。最近の軽量化されたハロゲン器具と比べると昔のスポットライト並みに重たいです。
実際に持ってみる機会はありませんので持った感じはわかりませんが、吊り込むのに苦労そうです。
TOLSTAR Ⅲ
展示はされていませんでしたが、調光卓のパンフレットがあったのでもらってきました。機種はTOLSTAR Ⅲ、可搬できる調光卓です。
この調光卓、何よりいいと思ったのがパネル面が全部日本語表記ということです。やっと気付いたか、東芝。表記は日本語が1番使いやすいのです。
さらに、拡張機能で機能が追加できること。最初からてんこ盛り盛りな高価な調光卓をどんと調光室に据置きするよりは、時と場合によって客席や舞台袖に運んで操作できるようにしたほうが、よっぽど使い勝手がよいです。
ただ、画像で見た感じだとプリセットフェーダーのツマミが指を置いて操作というよりはつまんで動かす感じなので、好みは分かれそうです。くらげは、音響卓のような平たいつまみのほうが操作しやすいです。
その他
大口径のLED素子が増えました。
アートとしても使われています。
こういった器具の形状も可能なので、景観を損ねません。むしろインテリアの一部としても使うことができます。
締めくくり
昨年よりも規模は縮小されていましたが、LEDはさらに進化していました。まだまだ課題は山積みな部分はありますが、アートとして、演出効果として、安全補助として、省エネとして、さまざまな可能性があると思います。
これから先、どういった進化をしていくのか目が離せないです。