Inter BEE2018に行ってきた

Inter BEEは日本随一の音と映像と通信のプロフェッショナル展として、毎年幕張メッセで開催されている国際展示会です。
今年は11月14〜16日まで開催しています。

今回は幕張メッセまでリトルカブで向かおうとしたところ途中の渋滞で心が折れ、いつもどおり電車で向かうことになったので、昼過ぎからの来場です。

それでは、そらいろくらげによる独断と偏見のInter BEEレポートをお送りいたします。

映像制作/放送関連機材部門

ソニー

こちらはソニーの440インチ8KのLEDディスプレイ。ちょうどサカナクションの2017年のライブ映像が流れていました。

4Kも8Kも対して素人目にはわからないレベルだろうと思っていましたが、これだけの大きさで見るとやっぱり違いがわかりますね。もはやドーム公演で米粒の本人を見るより、LEDディスプレイで見たほうがいいやって思うほどのレベルです。

Insta360

360°の画像を撮影できるカメラ、Insta360のブースです。360°カメラはリコーのシータしか知りませんでしたが、こちらもかなり有名なカメラのようです。

360°カメラのInsta360 ONE Xです。5.7K動画+18MPの写真を撮影できます。また、スローモーションやアプリ編集機能、タイムシフトなども搭載された多機能カメラです。シータよりこっちのほうがよさそう。

今回は業務用カメラのProシリーズから6つの200°魚眼レンズと4つのマイクを搭載し最大8K解像度の360°撮影ができるVRカメラを出展しています。

くらげが気になったのはこちら。ドローンとヘルメットがあればバイクで走っているときの撮影が楽しそうだなと思いました。

テレビ朝日

おや、こんなところに徹子さんがいらっしゃる。と思いきや、こちらはアンドロイドロボットです。

ボディは3Dスキャンで等身大の型を作成。表情やしぐさ、癖なども再現されています。42年に渡る徹子の部屋での会話を元にディープラーニングで言葉のトーンやイントネーション、癖などを学習。さらに最新の対話技術で対話も可能です。

実際に、見ていた方が徹子の部屋に入ってみました。何度か徹子さんの誤読がありましたが、きちんと会話が成立しています。

ついにこんな時代が来たんですね。そのうち、一家に一台徹子さんという時代も来るのでしょうか。うちにはいりませんが。

映像表現/プロライティング部門

日本コーバン

こちらは、舞台照明機材の輸入販売を行っている日本コーバンです。ロスコ製品でお世話になっている照明さんも多いですね。
こちらではLEDソースフォーに入れる拡散フィルターを展示していました。

きれいな円形にぼやけるフィルターだけでなく縦目横目に広がるフィルターも用意されており、より幅広い応用ができます。

こちらが縦目。

こちらが横目。

LED用と謳ってはいますが、ハロゲン電球にも使用できます。ただ、通常のフィルターと素材が違うため若干耐久性が落ちるそうです。
サンプルなどはなく、パンフレットも切らしていたので後日送付してもらうことになりました。

東京舞台照明

こちらはいわずと知れた大手照明会社、東京舞台照明のブースです。今回は防水のムービングライト、LEDライトなど海外メーカーと提携して開発した商品などを展示しています。

全天候型ムービングライト。左がMOVING HEAD『LH270』、右がIP65 MOVING HEAD『GL10 FXH IP』

見た目がソースフォーっぽい、IP65 LED PROFILE 『T 200C IP』

投光面はこんな感じ。

60WのLEDが7個搭載されています。IP65 MOVING WASH 『GL W7 IP』

LED寿命は50000時間。ピクセルコントロールができる、GS ARC『architectual series PIX #2Q』

GS ARC『DOT #3Q』

建物や商業施設での使用を想定している機材です。GS ARC『DOT #1Q』

こちらはデモ。操作はgrandMA3を使用しています。中身はまだMA2だそうですが。

サンミューロン

こちらは、照光式スイッチ、LED表示灯、液晶表示器の専門メーカーのサンミューロンです。

こうして照光式スイッチを並べるときれいですね。色が付いていると視認性も高まるのでもう少し調光卓もスイッチにカラーリングを取り入れてもいいと思うのですが。

東芝

東芝は東芝グループである東芝インフラシステムズ、東芝ライテック、東芝エルティーエンジニアリング、東芝デジタルソリューションズ、東芝メモリが出展しています。
その中で舞台・テレビ照明部門は東芝エルティーエンジニアリングです。

今回はホール・劇場に納入されているLICSTARシリーズの最新型、『LICSTAR V』です。現行のⅣと比べるとだいぶ改良がされていました。LED機材に対応しています。

ディスプレイ表示も見やすくなっています。LEDのカラーピッカー対応なのでタッチパネル対応ディスプレイがオプションで付いてきます。

サブフェーダーに作った色を記憶できます。

メモリ操作部は松村電機製作所のF153と同じキーがパソコンのようなキーに変更になりました。現行までのものはタッチの硬いキーで使いにくかったのでこれはうれしい変更です。

調光卓自体はユニットになっていて、分割して必要なものだけを取り外して舞台袖や客席に運んで操作することも可能です。

ディスプレイは最大で4枚まで設置可能です。

こちらはムービング調光卓の『SmartConsole』です。ベルトフェーダーで操作します。

この他にプログラム機能のあるLED客電もあったそうですが、LICSTAR Vに気を取られて実物は見ていませんでした。
あとでパンフを確認しましたが、設置高さに合わせて出力の調整、調色モード、単色モードなどが搭載されているようです。客電にそこまでこだわるということがあまりないので、いまいちピンとこないところもありますが、雰囲気を変えられるというのはいいなと思います。ただ、そこまで客電に予算を出せるかと言ったら微妙なところですね。

スリーエム

こちらは機材の収納運搬に使うダンプラが展示されています。

手作りセットも販売しているようです。既成品を買うより安く済みそうですね。

締めくくり

毎年行っていても新しい技術を目の当たりにして、このところの技術革新の速さには目を見張るものがあります。
技術の進歩によって、いろいろな障壁や境目が薄くなってきているような印象を受けました。

このInter BEEはそういった技術の革新に触れる部分もあれば、小規模なアナログ的技術の出展もあって、そのアナログな部分がデジタルの部分を支えているのだと思います。

来年のInter BEEにも期待して、今度は初日の早い時間に行ければと思います。カブで行くかどうかは未定です。

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